映画レビュー「野生の島のロズ」

  • タイトル:野生の島のロズ
  • 上映時間:102分
  • 公開年:2025年
  • 興行収入:全世界約3億ドル
  • 監督:クリス・サンダース
  • 内容:プログラムを超えて 生きる。 心が芽生えたロボット、ロズと動物たちとの出会いが、壮大な<運命の冒険>へと導くー 無人島に漂着した最新型アシスト・ロボットのロズは、キツネのチャッカリとフクロネズミのピンクシッポの協力のもと、雁のひな鳥キラリを育てるうち、心が芽生えはじめる。ロズの優しさに触れ、怪物として彼女を拒絶していた動物たちも、次第に島の“家族”として受け入れていく。 いつしか島はロズにとっての“家”となっていくのだったー。 渡り鳥として巣立っていくキラリを見送り、動物たちと共に厳しい冬を越えた頃、回収ロボットが彼女を探しにやってくる。 果たして、築いてきた動物たちとの絆から引き裂かれようとするロズの運命は!? 島の存亡をかけたロズと動物たちの戦いが、いま始まろうとしていたー。


おはこんばんちは!SEALと申します。

本日はドリームワークスのアニメ映画、「野生の島のロズ」をレビュー致します。ふと立ち寄ったGEOで何かレンタルしようと物色していたら、娘が観たいと言ったのでレンタルした一本になります。あんまり期待しないで観たのですが、これがものすごい大当たりだったのでレビュー致します。

作品のキャッチコピーは「プログラムを超えて生きる」というものですが、このテーマが作品の随所に感じられて、非常にわかりやすくて無駄のない、観てるとあっという間に時間が過ぎていきました。主人公のロボット、ロズがプログラムを超えて愛情というものを学んでいくストーリーです。結構ベタな設定ではあると思うのですが普通に先が気になる展開で、物語の中盤くらいでロズの子ども(雁の雛鳥)キラリは一人前に成長してロズは子育てを終えています。てっきりこの子育ての部分で作品が終わるんだろうなーと予想していたので、見事に裏切られました!

後半はロズが流れ着いた野生の島で生息している、キラリ以外の他の動物を島の厳しい冬から守る展開になっています。この部分が私的には結構心に残っていて、異常気象ともいえる吹雪に見舞われた野生の島から動物を守るため、ロズはキラリと共に作った家に動物たちを避難させます。野生の島の全ての動物を雪の中から助け出して、家に住まわせるのですがやはり動物の本能や食物連鎖という概念はしっかり描かれていて家の中で動物たちは狩るものと狩られるもので対立してしまいます。しかし最後の力を振り絞ってロズが助け出した、島の食物連鎖の頂点に立つ熊のソーンが、この家の中だけは自然の摂理から外れて生き残るために争いをやめようと言うことで、他の動物たちも寄り添いながら冬を越していこうと団結します。まさにこの部分にもキャッチコピーの「プログラムを超えて生きる」が投影されていて、それぞれの欲望とか動物の本能とか、DNAに刻まれたそれこそ命のプログラムを超えるという描写に感動しました。私の拙い文章では伝えきれず申し訳ないですが、この作品で1番好きなシーンです。

今回は娘と観たので日本語吹き替えで鑑賞しました。ドリームワークスのアニメ映画は芸能人が声を当てることが多いです。キラリを鈴木福くん、ロズは綾瀬はるかさん、チャッカリ役に柄本佑さん。ロズはロボットなので、逆に綾瀬はるかさんの少し棒読みな感じが上手いことキャラクターにマッチしていましたね(笑)1番良かったのは、チャッカリ役の柄本佑さんです。演技派な役者さんだという認知がありましたが、プロの声優さんには出せない味みたいなものが感じられました。吐息というか、空気感みたいなものが聞いていて心地よい感じでしたね。柄本さんにはもっといろんな作品の吹き替えをしてほしいなーと思いました。

そして全編を彩るグラフィックについては、他のCG作品とは違い水彩画のようなタッチの中で立体感を出しているような感じです。動物や植物や大地とかはそんな感じの温かみのあるタッチで描きつつも、ロボットや建物、少し出てくる街並みなんかは硬質的な無機物としてのタッチで描いています。両者の質感はハッキリと違うのですがそのギャップも心地よくて面白いです。

そして作品の結末は今回のレビューでは語りませんが、私はもっと違う結末でも良かったのかなーとも思っています。ちなみにエンドロール後に描かれている描写についてはいろんな考察があると思います。この作品は原作もあるようなので、今度そちらも是非読んでみたいですね。

総評としてはアニメ映画として万人が楽しめる、非常に完成度が高い作品だなと思いました。無駄と思えるシーンがいっさい無いように思えました。普段は飽きっぽい娘も最後までじっくりと観ていたので作品の面白さは折り紙付きだと思います(笑)ドリームワークスのアニメ映画というと過去にもいくつか観てはいると思うのにあんまりコレといった作品が思い当たらないですが、この作品を観てドリームワークスのがこの作品も観てみようかなーという気にさせられました。内容は愛情をテーマとするも重くなく、気楽な気分で観れる良い映画です。気になった方がいれば是非観てみてくださいね!

ではまた👋

コメント

タイトルとURLをコピーしました