- タイトル:ドラえもん のび太の新魔界大冒険 7人の魔法使い
- 上映時間:112分
- 公開年:2007年
- 興行収入:約35.4億円
- 監督:楠葉宏三
- 内容:新たな声優陣を迎えてリニューアルされた「ドラえもん」新シリーズの劇場版第2弾。1984年に公開された「のび太の魔界大冒険」をリメイク。のび太は“もしもボックス”で現実の世界を魔法の世界に変えてしまう。その世界では誰もが魔法を使えるが、のび太は魔法を上手く操ることができない。やがて、ドラえもんたちは地球侵略を企む魔界星が地球に接近していることを知る。「ホワイトアウト」のベストセラー作家・真保裕一が脚本を担当。
おはこんばんちは!SEALと申します。今回も新ドラえもんの映画シリーズ、新魔界大冒険をレビューしようと思います。私自身は旧作の大山ドラ映画のほうが好きなのですが、子供たちは新ドラ派なので最近視聴するのは新ドラばかりになっています(笑)
今回の新魔界大冒険のように、旧作のリメイク作というのも新ドラにはたくさんあります。なので旧作との比較も交えてレビューしていけたらと思っております。
見どころ1:旧作の不気味さが激減
まずここは改変というよりも改悪に近いと、個人的には思っております。旧作にあったあの「おどろおどろしさ」や、全編を通して感じる「不気味さ」みたいなのがこの映画では激減しております。
具体的には出木杉君の魔法に関する講義?みたいなのや敵キャラのメデューサ、旧作の謎の黒猫?みたいなキャラクター、あと魔界星の人魚の場面や帰らずの森の場面もカットされていました💦
旧作を好きな人はわかると思いますが、あの「おどろおどろしさ」は、魔界大冒険を傑作たらしめていると思っているので、今回のリメイクはちょっと方向性が違ったのかなと💦
もちろんメデューサの正体が美夜子の母親だったという設定は悪くはないのですが、それを利用して無理やり感動させようみたいな雰囲気に持っていこうとしたのが私的にはいまいちでしたね。感動ではなく、不気味さにもっと振り切ってほしかったです。
一方で、小さな子どもには旧作よりもだいぶ見せやすくなったというか、映像も魔法の演出などコミカルになっているし、特に先述のメデューサは旧作よりもだいぶマイルドで存在意義も増しているので、一概に悪いところばかりでは無いのも事実です。
見どころ2:美夜子とメデューサの関係
ちょっと先述した部分と重なるのですが、今回の映画はメデューサというキャラにかなり手が加えられていて、もはや別キャラになっていますね。作中のヒロインの満月美夜子の母親という設定が加えられています。
魔界星が接近する原因を作ったのは美夜子の母親で、病に侵された幼い美夜子を救うために悪魔と契約し、メデューサの姿になってしまったみたいな感じでした。この部分は非常に感動的に描いています。残念ながら美夜子の母親は最後、天に召されてしまいますが😭メデューサのビジュアルも女性っぽくなっています。この辺りの変更は一長一短があると思っていて、これはこれで良いのですがメデューサを深掘りしてしまったばかりに尺が足りなくなり、魔界での人魚の島や帰らずの平原の部分をカットせざるを得なくなったと思われます。
最後は母親も助かってホントのハッピーエンドにしても良かったのでは?と少し思ってしまいましたが、母親の願いは成就されていたし、美夜子の腕の中で最後を迎えていましたが、子ども向けにライトにリメイクしたならお母さんも助かっても良かったんじゃないかなーと、やっぱり思いました😅
終わりに
新ドラ映画は俳優や芸人の方がゲストキャラを演じることが多くなっております。これは時代の流れというか、旧ドラにはあまり無かった要素なのですが、プロの声優さんと比べてしまうとやはり演技の奥行きというか深みがまるで違いますね。とはいっても私は芸能人の方が声優を務めるのにはそんなに否定的ではありませんが。あくまでゲストキャラは芸能人の方がやるのはまだいいけど、ドラミみたいなメインキャラまで芸能人を使うのはどうかなーと思ってしまいます😅
今回は満月美夜子を相武紗季さん、満月博士を次長課長の河本さん、メデューサを久本雅美さんが演じております。美夜子だけはちゃんとした声優さんがやってればなーとは思いましたが(笑)相武紗季さんが下手というわけではなく😅
総じて完成度は高くて、旧作との違いというか物語に深みを持たせるためのこだわりを感じた作品と感じました。ですが私のような旧ドラで育った世代には、今作のような変更はあまりウケは良くないんじゃないのかなー、と個人的には感じています。
なんか批判ばかりになってしまいましたが、子どもたちは面白そうに観ていたのでそれだけで親としては満点なのです。
また新ドラ映画もレビューしたいので、次回もよろしくお願い致します!
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